代表的な機能
3D CADファイルと元図面のインポート
DWGファイルのインポート
図面に基づくモデリング
平面図、正面図、および側面図を画像ファイルとして読み込み、部屋のモデルを描画するための参照図として使用できます。
EASE 4プロジェクトのインポートとエクスポート
3Dモデルの新規作成
ゼロから、または図面を参照しながら部屋の3Dモデリングを行うために、EASE 5 では直感的な描画ツールセットによって座標を正確に入力できます。
フェースは、さまざまなツールを使用して作成できます。
- 既存の頂点や中点等にスナップして、マウスクリックで直接頂点を挿入
- 座標入力は、絶対モードまたは相対モードが可能
- 軸と平面の拘束機能を使用して 3D座標をすばやく推測
- 参照図面から座標を推測
- 頂点の移動


また、モデリング中に便利な、以下のような機能があります。
- フェースの中にフェースを挿入
- 両面フェースの作成
- フェース向きの反転
- フェース上にオーディエンスエリアを挿入
- 選択した要素のステータス表示
- 距離と遅延の測定
- 編集中のプレビュー
- UndoとRedo機能
- 作図時の自動フェース方向合せ

モデルの作図上の問題や、音響的に間違った向きのフェースを簡単に見つけることができます。
エラー表示に基づいた、モデルの修正、シミュレーション準備、潜在的なエラーの修正に関しては、以下のような機能があります。
- モデル内の穴とスタックされたフェースをハイライトする、形状解析ツールが搭載されています
- スライスビューでモデルの一部を非表示にできます
- x-rayビューとワイヤーフレームビューを使用して、モデルの3D構造を直感的に把握できます
- 部屋の容積と表面積の計算結果を常に参照できます

詳細は、ビデオチュートリアルBuilding a room model based on 2D drawing in EASE 5 First Edition(英語)もご覧ください。
わかりやすいソフトウェア構造
設計ウィンドウの管理
ソフトウェアは、メインプログラムと計算モジュールに分かれています。メインプログラムには、設計で使用する各種ウィンドウがあります。
- 部屋のモデルを3D表示および編集するための複数の3Dビュー
- 選択した要素のプロパティウィンドウ
- 高度なスピーカーシステムのコンフィギュレーターウィンドウ
- 使用中の壁材を表示するマテリアルウィンドウ
- スピーカーテーブル
- フィルターウィンドウ
- スピーカーグループの信号処理を管理する処理ブロックウィンドウ
- 音響パラメータウィンドウ
メインプログラムのすべてのウィンドウは、サイズ変更、移動、ドッキングが可能です。ウィンドウのレイアウトは自動的に記憶されます。
マッピングや可聴化などの音響シミュレーションのための計算モジュールは、メインプログラムにリンクされており、それぞれに独自のウィンドウがあります。
計算モジュールは、以下の通りです。
- マッピングを計算し、音圧レベルを部屋内に表示するルームマッピング
- リフレクトグラムとレスポンスファイルを生成するためのレイトレーシング
- リフレクトグラムとレスポンスファイルを分析およびポスト処理するためのプローブ
- レスポンスファイルを可聴化するためEARS
また、マテリアルの吸音率を編集するマテリアルエディターも、メインプログラムによって制御されるモジュールの一つです。
ビュー
3Dモデルでは、次のようなプレゼンテーションビューと各種ビュー設定を使用できます。
- X、Y、Z軸の座標系
- 中央パースペクティブ - 狭い視野角と広い視野角
- 中央パースペクテX、Y、Zビュー方向による平行パースペクティブブ - 狭い視野角と広い視野角
- X、Y、Z 平面のスライスを使用して、モデルの一部を非表示にすることができます
- X-Ray、X-RayとWireframe、Wireframeモードにより、部屋の3D構造をより把握できます
- X-Ray with Orientationモードは、フェースの向きを示します
- 形状解析モードを使用して穴とスタックフェースを強調表示できます
- スピーカーは、シンボルまたはキャビネットの形状を使用して表示します
- 元図、スピーカー、オーディエンスエリア、リスナーシートの表示非表示を切り替えられます
マウスおよびキーボード操作
マウスとキーボードを使用して、以下のようなビュー操作ができます。
- マウスホイールを使用しての、任意のポイントでズームインおよびズームアウト
- モデルのパンニング
- モデルを任意の方向に回転
- 全体表示、拡大縮小表示
- マウスの位置とビューアングルのステータステキストへの表示
豊富なスピーカーデータベース
GLLフォーマットデータ
EASE 5 のスピーカーデータは、スピーカーメーカーの大部分をカバーする140を超えるブランドから、2500以上のGLLフォーマットデータが利用可能です。それらは、一般的なポイントソーススピーカーやコラムスピーカー、ラインアレイ、高度なステアラブルコラムスピーカー、天井埋め込みスピーカー、無指向性音源など、多種に及んでいます。
新しいスピーカー製品については、各メーカーのウェブサイトより、スピーカーデータをダウンロードして使うことができます。
データベースの管理
ブランド別に分類されたスピーカーデータベースを AFMGサイトからダウンロードし、EASE 5 のリボンメニューからインポートできます。
スピーカーデータの選択と表示には、次の機能が使用できます。
- 検索機能でのデータの絞り込み
- データの詳細とメーカー承認の有無、バージョン番号
- ブランド(メーカー)およびデータファイルのバージョン番号でのソート
- ファイルに埋め込まれたロゴの表示
なお、スピーカーデータは、GLLフォーマットに加えDLL フォーマットもサポートしています。
スピーカーハンドリング
スピーカーの挿入
スピーカーは、データベースからスピーカーモデルを選択するか、作図モデル内の既存のスピーカーを複製することによって挿入できます。
スピーカーは、簡単な操作でフェースの表面に配置することもできます。その場合、スピーカーの照準はフェースが向いている方向に自動的に向けられます。
スピーカーの設定
スピーカーは、プロパティウィンドウで内容の確認および設定ができます。
- ユーザー定義のラベル
- スピーカーのモデル名とブランド(メーカー)、および追加情報
- 位置(X、Y、Z 座標)
- 方向(Hor、Ver、Rot 角度)
- ゲイン設定およびフィルター構成
スピーカーは、3Dビュー内で次のような内容で表示されます。
- ケース図またはシンボル表示
- 照準線
- ラインアレイの各ボックスの照準線と、ベース金具の方向軸および垂直軸を示す矢印
スピーカーの信号処理
信号処理機能は、各スピーカーのフィルターウィンドウで次の設定ができます。
- ゲインとディレイ
- 複数のピーク、ハイパス、ローパスフィルターの追加と削除
- バイパスまたはソロモードの設定
- フィルターの伝達関数(振幅と位相)グラフを表示
プロセッシングブロック
プロセッシングブロックを使用して、さまざまな信号処理機能を、個々のスピーカーあるいはスピーカーグループに割り当てることができます。
- ドラッグ&ドロップを使用した、スピーカーの追加および削除
- ユーザー定義のラベル
- フィルターウィンドウによるゲイン、遅延、およびフィルターの設定
- 割り当てられたスピーカーの3Dビューでの強調表示
スピーカーテーブル
モデル内のすべてのスピーカーについて、その内容を表形式で表示します。そこには、ゲインと遅延の設定なども含まれます。
スピーカーテーブルは、クリップボードにエクスポートできます。
テーブル内でスピーカーを選択すると、3Dビュー内で強調表示されます。
EASE 5 のConfigurator ウィンドウで、ラインアレイスピーカーの高度な設定ができます。DLLベースのスピーカーの場合、埋め込まれたダイアログウィンドウは Configuratorウィンドウからアクセスできます。GLLフォーマットのラインアレイの場合、ラインアレイシステムを簡単に構築および変更できます。
- フライングやグラウンドスタックなどのフレームタイプの選択
- ボックスの追加、挿入、または削除
- ドラッグ&ドロップでインタラクティブにスプレイ角度を調整
- ボックスごとにゲインを設定
- 各種構成ビューの切り替え
- アレイ構成の警告とエラーの表示
手動セットアップに加えて、XGLC(GLL Configuration)ファイルからもラインアレイ構成をロードできます。
XGLCファイルは、AFMGの直接音シミュレーションソフトであるEASE Focusやスピーカーメーカーの音響シミュレーションソフトウェアで作成できます。
マテリアルデータベース
EASE 5 には、天井、壁、および床の、豊富なマテリアルデータベースが付属しています。これらのマテリアルは、フェースの音響特性を決定するために、フェースに割り当てられます。
データベースには、現在のプロジェクトにロードされたマテリアル、AFMGのデフォルトデータベース、AFMGによって編集された大規模なデータベース、およびカスタムマテリアルを含むユーザー定義のデータベースなど、複数のカテゴリが含まれています。
データベースには次のような内容が含まれており、検索機能で絞り込むことができます。
- カテゴリ別・名称別資料一覧
- マテリアル名と説明
- 参考文献または出典
- 吸収係数を示す周波数特性カーブ
- 平均吸収係数
- 検索タグ
使用中のマテリアル
プロジェクトで使用されるすべてのマテリアルは、使用中のマテリアルウィンドウにタイルとして表示され、次の追加情報が表示されます。
- 当該マテリアルで覆われた表面積
- 全表面積に対するパーセンテージ
- 等価吸収面積
- 吸収曲線を含めた詳細情報
使用中のマテリアルは、レポートなどに挿入するための表として、簡単にエクスポートできます。
マテリアル エディター
EASE 5 には、既存のマテリアルの編集および新しいマテリアルの作成と編集のために、マテリアルエディターが搭載されており、以下のような機能があります。
- 既存のマテリアルの吸収係数の設定と変更
- 新しいマテリアルの作成
- EASE 4から既存のマテリアルデータをインポート
レシーバー
オーディエンスエリア
オーディエンスエリアは、マッピング計算に使用される仮想的な平面です。
オーディエンスエリアは、通常の描画ツールで挿入できます。また、Area Above Face機能を使用するか、既存のオーディエンスエリアを複製することによって、簡単に追加することもできます。
オーディエンスエリアは、次のプロパティをサポートしています。
- ユーザー定義のラベル
- 耳の高さの設定
- 頂点情報
リスナーシート
リスナーシートは、重要なリスニングポジションまたは測定ポイントを指定するために使用されます。
リスナーシートはマニュアルで挿入するか、既存のリスナーシートを複製することで簡単に追加できます。
- 描画ツールセットを使ってリスナーシートを挿入
- フェースやオーディエンスエリア上にも挿入でき、その場合は耳の高さは自動的に決められます
- 配置を決定する前にプレビューが可能です
リスナーシートの主要なプロパティは、プロパティウィンドウに表示されます。
- ユーザー定義のラベル
- 位置 (X、Y、Z 座標)
- 方向 (Hor、Ver、Rot 角度)
マッピング
ダイレクトフィールドマッピング (JR、Std、Pro)
EASE 5 のダイレクトフィールドマッピング機能は、サウンド システムの直接音カバレッジを最適化するために使用されます。
直接音のマッピングには、会場作図で使用するメインモジュールで行う方法と、ルームマッピングモジュールで行う方法があります。
メインモジュールでは、会場モデルにリアルタイムにダイレクトSPLがマッピングされます。
この機能はAcousteerと呼ばれ、以下の機能を有します。
- ダイレクト SPL
- 周波数範囲は20Hz~20 kHz
- 1/3オクターブ、1/1オクターブ、3オクターブ、広帯域またはユーザー定義の帯域幅で計算
- スピーカー間の干渉の有効化と無効化
- カラースケール(自動およびユーザー設定)
ルームマッピングモジュールのマッピング結果には、次の内容が含まれます。
- ダイレクト SPL
- 到達時間
- スピーカーのカバレッジ重複
- 初期時間遅延ギャップ(ITDG、Initial Time Delay Gap)
ルームマッピングモジュールのマッピング評価関数(JR、Std、Pro)
マッピングは、フェース、オーディエンスエリア、リスナーシート上で計算でき、以下の評価関数で表示されます。
- 周波数範囲は100Hz~10 kHz
- 1/3オクターブ、1/1オクターブ、3オクターブ、広帯域またはユーザー定義の帯域幅で計算
- SPLは、Z重み付けあるいはA重み付けで表示
- 結果データは、テキスト形式とグラフィック形式の両方でエクスポート可能
- ユーザー定義の位置で結果を読み取るためのピークマウスモード
- 空間平均、標準偏差、最小値および最大値を含む分布の統計計算
- 周波数応答グラフ
- マッピング結果のファイル化
統計室内音響(JR、Std、Pro)
音響パラメータ
EASE 5 のメインプログラムは、音響計算に必要なすべてのパラメータを1つのウィンドウで表示できます。表示された音響パラメータは、その後の計算と分析に使用されます。
入力値は簡単に変更でき、計算結果は新しい入力値に従ってすぐに更新されて視覚化されます。
- 空気の温度、気圧、湿度
- 部屋の容積、閉じた部屋か開いた部屋かの表示
- 部屋の表面積
- 部屋の平均吸収係数
- 計算された残響時間、あるいは既知の測定された残響時間
- ユーザーが定義した騒音レベルおよび騒音スペクトル
- 入力信号の選択 ※現バージョンはピンクノイズのみ
室内音響のマッピング
スタンダードマッピング機能を使用すると、統計音響理論をベースとした拡散音場の仮定に基づいて、多数のシミュレーションを実行できます。
スタンダードマッピングは、Eyring(アイリング)の式を利用して、残響時間(RT)を計算します。測定された残響時間データがあれば、Eyringの式に代わってそのデータを直接使用できます。
スタンダードマッピングでは、ダイレクトフィールドに加えて、以下のような室内音響指標が計算され、結果が表示されます。
- Total SPL:ダイレクトフィールド(直接音場)と残響音場の合計
- 音声明瞭度:IEC 60268-16 2020 に準拠したSTI、RaSTI、ALCons
- D/R Ratio (ダイレクト/残響比)
- クリティカルディスタンス
- 明瞭度と定義の尺度:C7、C50、C80、C-Split
- サウンドプレッシャーレベル:L7、L50、L80、L-Split
- プライバシー インデックス、アーティキュレーション インデックス
レイトレーシングと反射音分析(Std、Pro)
反射音を含めたスタンダードマッピング、ローカル減衰時間
統計音響理論に基づくスタンダードマッピングに、レイトレーシング機能を加えることで一部の初期反射を含めることができます。それは、Standard with Reflectionsと呼ばれるマッピング機能で、シミュレーション精度が向上します。
さらに、ローカル減衰時間(Local Decay Time)では、部屋の場所ごとの残響時間をマッピングできます。
反射パターン
レイトレーシングモジュールを使用すると、反射パターンを計算し、視覚化して分析することで、フラッターエコーなどの音響的問題を見つけることができます。また、スピーカーや反射板の照準合わせにも使用できます。
レイトレーシングモジュールには、以下のような機能があります。
- 音線数だけでなく、反射回数、時間などの音線カットオフ条件による音線制御
- 任意のスピーカーを音線ソースとして選択
- 反射を分析したいフェースを選択
- 結果を3Dモデル上でアニメーション表示
- 音線表示のさまざまな条件とパラメータの色分け
- 結果ファイルの保存と呼び出し
反射分析
レイトレーシングモジュールは、ユーザーが指定した場所のレスポンス関数も計算します。これらのいわゆるリフレクトグラムには、各反射に関する正確な情報が含まれています。例えば、到達時間、レベル、周波数応答、および方向情報です。
プローブモジュールおよびレイトレーシングモジュールの3Dビューと組み合わせて、リフレクトグラムをさまざまな方法でインタラクティブに分析できます。
- 見つかったすべての反射を確認しながら、指定した反射を、3Dビューとプローブのリフレクトグラムでそれぞれ強調表示
- プローブのリフレクトグラムで個々の反射を選択して、可聴エコーのパスを特定して調査
- ムービー機能を使用して、部屋の中を移動する音の粒子を、3Dアニメーション表示
- 3Dヘッジホッグ(ハリネズミ)表示を使用して、重要な反射がどの方向から来るか調査
- 線の伝搬経路に沿ってフェース上の反射点と音線のレベル損失を調査
測定プローブ
EASE 5 のプローブモジュールは、主に、レイトレーシングを使用して計算されたレスポンスファイルと、リフレクトグラムを表示および分析するために使用します。これは実際の音響測定システムと同様に機能し、以下のような多くの表示機能があります。
- リフレクトグラム
- インパルス応答 (IR) とエネルギー時間曲線 (ETC)
- ウォーターフォール
- 周波数応答
- 音圧レベル(Direct SPL、L7、L50、L80、Total SPL、L-Split)
- 3Dヘッジホッグ (方向と相対レベル – 水平、垂直、または 3D)
- 位相角度
- Schroeder RT、Eyring RTおよび許容範囲表示
- IEC 60268-16:2020 に準拠した変調伝達関数 (MTF)とSTI
- 明瞭性尺度 (C7、C50、C80)
AURAモジュールを使用したフルレングス(全長)のレイトレーシングの結果でない場合は、レスポンスファイルを、テールの付加によって時間拡張したインパルス応答から作ることができます。
また、レスポンスファイルを、可聴化のためにEARS モジュールに転送することができます(Proのみ)。
フルレングスマッピングとレスポンス分析(Pro)
散乱を考慮したフルレングス解析(AURAモジュール)
AURモジュールは高度なレイトレーシング機能です。64bitエンジンとマルチスレッド処理をベースとして、正確なフルレングスのエコーグラムとインパルス応答を計算し、加えて散乱による影響も考慮します。これにより、ISO 3382 および IEC 60268-16 に準拠したすべての重要な音響評価パラメータを高精度で導き出すことができます。
計算の条件設定は、AURAの自動設定の選択か、ユーザーが調整できます。
フルレングスマッピング
AURAマッピングは、次の結果をマッピングすることができます。
- ダイレクト SPL
- 到達時間
- トータル SPL
- Definitionと明瞭性の尺度 (D、C50、C80)
- センタータイム
- 残響時間 EDT、T10、T20、T30
- ラテラルフラクション LF および LFC
- サウンドストレングス G
- STI (IEC 60268-16:2020 に準拠) および ALCons
- 音楽と音声のエコークライテリア
これらのマッピングでも、ダイレクトマッピングと同じ評価関数を使用できます。
また、レシーバーの位置で次の分析ができます。
- エコーグラム
- ヒストグラム
- エコークライテリアの積分曲線
- 前方エネルギー和、シュレーダー後方積分、インテンシティ積分
フルレングス レスポンス解析
AURAレスポンスは、次のフォーマットでフルレングスのレスポンスファイルを計算します。
- プローブモジュールでの詳細分析用のレスポンス (RSP) ファイル
- EARSモジュールでの可聴化のためのバイノーラル (BIR) ファイル
- アンビソニックでの可聴化用のBフォーマット (WAV) ファイル
AURAレスポンスの結果は、レイトレーシングの結果と同様に、プローブの各種評価関数を使用できます。
可聴化(Pro)
可聴化とは、コンピューター上でスピーカーモデルを介して録音された音楽や音声信号を再生し、音を試聴することを言います。設計段階で部屋内の音を聴くことで、マッピング等の結果だけではない主観的な要素を設計に盛り込むことができます。また、設計が終わった段階では、設計結果の一つとして可聴化データをWAVファイル保存できます。
EASE 5 のEARS モジュールは、可聴化を実行する特殊な計算モジュールです。可聴化は、直接音のみ、レイトレーシングで得られたレスポンス、あるいはAURAレスポンスのどれかを使用できます。最も正確な可聴化は、AURAレスポンスに基づくものです。
EARS 聴覚化モジュールを使用して、さまざまな効果を聴くことができます。
- リスナーとスピーカーの位置と向き
- レベル差と方向
- 音源の定位
- カラレーション(音色の変化)
- フラッターエコー
- スラップバック反射
EARSモジュールには、以下のような機能があります。
- 選択したHRTF(頭部伝達関数)を使用したBIR(バイノーラル)ファイルの作成
- BIRファイルのバイノーラルインパルス応答あるいは周波数応答表示
- BIRファイルとドライ信号ファイル (WAV) またはライブソース (リアルタイム畳み込み) を使用した可聴化
- ステレオ畳み込みとミキシング
- 信号発生器
- 複数の可聴化のためのバッチ処理